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ロートアイアン手すり

ロートアイアン手すりとは

ロートアイアンとは

ロートアイアンとは「鍛鉄(たんてつ)」を意味します。高温で熱した鉄を、職人がハンマーで叩き、曲げ、伸ばすといった工程を繰り返して成形する伝統的な技法です。この「鍛える」プロセスにより、鉄は強度としなやかさを増し、表面には手仕事ならではの温かみと味わい深い風合いが生まれます。工業製品にはない、唯一無二の造形美が最大の魅力です。

手すり素材として選ばれる理由

手すりとしてロートアイアンが優れている理由は、主に以下の4点です。

  • デザイン性: 職人の手仕事により、シャープなモダンデザインから、唐草模様や植物をモチーフにしたクラシックなデザインまで、自由な造形が可能です。空間のテイストに合わせた、芸術性の高い設えを実現します。
  • 強度: 鍛えられた鉄は非常に堅牢で、家族の安全をしっかりと守ります。特定のモデルでは、横からの大きな荷重にも耐える強度設計がなされており、お子様のいるご家庭でも安心です。
  • カスタマイズ性: オーダーメイド製作が基本のため、設置場所に合わせたミリ単位でのサイズ調整が可能です。リフォームなど制約のある空間にも完璧にフィットさせることができます。
  • 耐久性: 屋内仕様はもちろん、屋外の場合も適切な防錆処理と塗装により、簡単なお手入れで長期間にわたり美しさを保ちます。長く使うほどに愛着が増すのも本物の素材ならではの魅力です。

3種類のロートアイアン手すりの違いと特徴

階段・吹抜け手すり

階段や吹抜けに設置するこのタイプは、住まいの印象を決定づける重要な役割を担います。特にリビング階段などでは空間のシンボルとなり、落下防止という安全性が最優先されます。

デザインは多彩で、無垢のフラットバーを用いたシャープなモダン調、鉄の風合いを活かした素朴なスタイル、唐草模様などの装飾的なスタイルまで幅広く対応可能です。ホテルやブライダル施設でも採用されるような、空間の質を高める存在です。安全性とデザイン性を高いレベルで両立できるのが大きな特徴です。

壁付け手すり

廊下や階段の壁面に設置し、日々の歩行を補助する実用性の高い手すりです。壁面のアクセントとしても機能し、ご高齢の方や小さなお子様のいるご家庭の安心感を高めます。

手で握る笠木(かさぎ)部分は、シャープな「フラットバー」、握りやすい「角パイプ」、鉄の質感が楽しめる「ハンマーバー」などから選べ、使い心地もデザインできます。また、支持金具(ブラケット)がデザインと一体化したタイプと、壁の下地に合わせて位置を決められるタイプがあり、現場の状況に応じた最適な施工が可能です。

ショート手すり

階段の上がり端など、「ちょっとした支え」が欲しい場所に設置するコンパクトな手すりです。上り下りの動作を安全にサポートします。
省スペースで設置できるため、リフォームで後から追加しやすいのも魅力です。コンパクトながらデザインは豊富で、シンプルなモダンデザインか

ロートアイアンらしい装飾的なものまで様々です。横バーを追加して安全性をさらに高めたモデルも用意されており、ピンポイントで暮らしの快適性を向上させます。

ロートアイアン手すり導入のポイント

種類選びで重視すべき3つの視点

最適な手すりを選ぶには、以下の3つの視点での検討が重要です。

  • ① 使用目的: 吹抜けなどの「転落防止」が目的なら、強度や子柱の間隔といった安全基準を最優先します。廊下での「歩行補助」が目的なら、利用者の身長に合わせた握りやすさや設置高を重視することが大切です。
  • ② 設置場所: 吹抜けなど広く目立つ場所には、空間の主役となる装飾的なデザインが映えます。一方、廊下など限られた空間では、圧迫感を与えず動線を邪魔しない、シンプルなものが基本となります。
  • ③ 家全体のデザインとの調和: 手すりだけが浮かないよう、床や壁、家具など内装全体のテイストと合わせることが、統一感のある上質な空間を作る上で不可欠です。

施工・価格・メンテナンスの基本情報

  • 施工: 安全に関わる重要な設備のため、壁の内部構造を理解したプロによる施工が必須です。現場に合わせたオーダーメイドで製作され、ご発注から取り付けまでの納期は3週間程度が目安です。
  • 価格: 価格は「サイズ(長さ・高さ)」と「デザインの複雑さ」によって変動します。装飾が多く複雑なものほど高価になりますが、それに見合う価値と満足感が得られます。
  • メンテナンス: 屋内での使用であれば、お手入れは非常に簡単です。日常的にはホコリを払う程度で、汚れが気になったら固く絞った布で拭くだけで美しさを保てます。

お問い合わせについて

ロートアイアン手すりの魅力と3つのタイプ別の特徴、そして導入のポイントについて解説しました。空間の主役となり得る「階段・吹抜け手すり」、日々の動線を支える「壁付け手すり」、“あったらいいな”を叶える「ショート手すり」。それぞれが、住まう人の暮らしに寄り添い、安全と美しさをもたらします。

ロートアイアン手すりは、単なる機能的な設備ではありません。それは、職人の魂が込められたアートピースであり、家族の成長を見守りながら共に時を重ねる、住まいのパートナーです。その確かな存在感は、家の資産価値を高める長期的な投資とも言えるでしょう。

今回の内容を参考に、ぜひあなただけの理想の手すりを見つけてください。具体的なイメージを専門家と共有することから、理想の住まいづくりは始まります。

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